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【漫画】「異世界居酒屋『のぶ』」コミック版 感想~「トリアエズナマ!」から始まる心温まる酒場ストーリー~

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月刊ヤングエースより連載中の漫画「異世界居酒屋『のぶ』」

元々小説版が宝島社で出版されていましたが、12月27日にコミカライズ版第1巻が発売されました。

居酒屋をテーマにした今作ということで、年末年始の休暇も終わりに近づいき、「仕事後の一杯」が恋しくなってきたこの時期に、割烹着が似合う若い娘を中心に中世ヨーロッパを舞台とする各登場人物が、日本でなじみのある和風な感じ居酒屋店内を描いた表紙に魅了され、いわゆる表紙買いで購入しました。

 

元々の小説版は未読のため、初見として実際に読んでみましたが

なんというかすげー心温まる作品でした。

 

 

城壁の古都アイテーリアを舞台に突如現れた日本でなじみのある小料理屋風な居酒屋。

中世ヨーロッパ風な街に住んでいる傭兵たちにとって、その店は目新しいそのもの。ただ、冬の厳しい寒さの中、居酒屋店内の暖かさや、笑顔で迎える割烹着姿のしのぶちゃん、しっかり熱のこもったおしぼり、そして最初の一杯目として「トリアエズナマ」。この世界ではなぜか生ビールのことをトリアエズナマという。多分最初に通った人が「とりあえず生(ビール)で」と言ったことをこの世界の住人が真似たのではないかとも感じるこの設定に読んでて思わず笑みがこぼれます。だれかちゃんと教えてあげてと突っ込みたいところですが、ツッコミ人物は皆無であり、この「トリアエズナマ」自体が居酒屋の馴染み文句のため店主や看板娘のしのぶちゃんも笑顔で受けるのでもはや自然の言葉になっているところも今作の魅力とも言えるでしょう。

 

そしてヨーロッパではなじみのない、おでんや枝豆に鶏のから揚げ、さらには刺身など、日本でははずせないつまみ&一品料理に、戸惑いながらも一口目で衝撃を感じつつ、一口目をきっかけに何度もほおばる傭兵や貴族の方々の日本料理を味わう姿はとても魅力的に描かれ、さらに想像力豊かに昔の思い出やたとえ話として食レポを描くところは読んでいて思わずよだれと笑みがこぼれました。

特に古都アリテーリアでは卵を産む以外廃鶏としてしか扱われない鶏料理に、鶏のから揚げを採用し、肉汁溢れるアツアツ感とそれにあうビールを騎士物語での姫との出会いとして表現するところは見てて「から揚げ食べてえええええ!!!!おれも可愛い姫とランデヴーしてえええええ!!!!」と読んでて思わず叫びそうになりました。。それぐらい今作に出てくる各キャラの食レポ表現が素晴らしいです(笑)

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引用元↓

「異世界の隠れ家的居酒屋」 異世界居酒屋「のぶ」(ヴァージニア二等兵, 蝉川 夏哉, 転) | 坂本書店-おもしろいマンガ、見つかる-

 

ということで新しい世界観だけど、なじみのある居酒屋漫画「異世界居酒屋『のぶ』」ですが、まだ一巻が出たばかりであり、さらに小説版を読まなくても入りやすい世界観と食をテーマにしたものなので、気になる方は読んでみてはいかがでしょうか。とりあえず生でといってみたくなる世界観と居酒屋風景に、仕事始めのこの時期にうってつけな漫画かと思われます。

 

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