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【コラム】未視聴者に伝えたい、アニメ『響け!ユーフォニアム』の魅力的なところ

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先週末10月31日より劇場版・続編の製作が決まったアニメ『響け!ユーフォニアム

 

吹奏楽をテーマにした青春ストーリーで、原作小説を京アニが出かけた2015年春クール作品です。私自身、正直放送当初は『けいおん!』と同じような感じだろ?と浅い考えで見ていましたが、回が進むたびに作中での各キャラによる吹奏楽への想いや、部活動内での言動、人間関係に現実味があり、けいおん!とは違う魅力で毎週楽しみに見ていました。

だがしかし、舞台となる宇治市での聖地巡礼をかねた観光PRや劇場版・続編制作の決定とここまで根強い作品になるとは思いもよりませんでした。。宇治市京アニの本拠地ということもあり、京アニそのものが原作を交えて力を入れようとしていたかもしれませんが、見た目は吹奏楽・青春ストーリーといった”ありがち”なテーマだったので、もしかしたらけいおん!以上に着目していなかった人も多いと思いますが、作品そのものが”ありがち”を誰もが魅了する”王道”に変えたのではないかと、素人ながら感じます。

そのため勝手ながら『響け!ユーフォニアム』がここまで盛り上がる作品になった理由も含めて、まだ未視聴者の皆様にお勧めした魅力ポイントをまとめたいと思います。

 

 

・久美子ちゃん冷めすぎワロタ

見ていて最初に思ったのは、主人公の久美子ちゃんがすげー冷めてるところでした。中学の吹奏楽コンクールで金賞にならなかったことに、当時吹奏楽部で一緒に頑張っていた麗奈が悔しがっている中、久美子ちゃんは「なんでこいつこんな悔しがってるの?」みたいは反応し、すでに現実味溢れていました。見ていてこちらとしては逆になんで冒頭からこの娘さめているんだ?という第一印象をもち、高校入学時に聴く吹奏楽部の下手な演奏や、その演奏に対して批評する久美子ちゃんの構図、クラスメイトとなった葉月ちゃんやさふぁいやちゃんが話しかけても、なんかこう感情を露わさない感じで・・・。最初から不安になりました。ただし、この久美子ちゃんの様子がすごく現実味溢れていて、高校時代、体育祭や学園祭でクラスが一同で頑張っている中、クラスメイト同士で馴染めなかった奴が教室の端っこで携帯をいじっている感じに似た境遇だと私は思いました。特に思ったことをすぐに口に出す感じがすげー憎たらしくも、逆に「こんな子いたわ~」となんだか変なところで共感した印象です。ただし、第1話で物凄く冷めていた久美子ちゃんが後々すげー感情的になり、最終回間際ではどのキャラよりも感情を露わにしていたので、こういった主人公の成長過程・感情の変化が丁寧かつ起承転結に描かれていたのも今作の魅力だったと思います。

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※思ったことをすぐに口に出してしまい、手を当ててしまう久美子ちゃん。逆に言えば、自分自身の本心となる言動をまだ周りに出そうとしなかったので、最終回にかけて感情を露わにして、吹奏楽に打ち込む姿はすげー魅力的でした。あと個人的に冷めてた女の子が急に感情的になるのってすげーツボです。。

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※作中で初めて本心を露わにした久美子ちゃん。未視聴者様向けとしてネタバレを避けたいのであまり語りませんが、このシーンは泣けました。あと京アニは『女の子が走る』シーンはすげー感情むき出しに描くのですげー好きです。

 

・各キャラによるシビアな結末

上記で久美子ちゃんの感情変化を語りましたが、本編では久美子ちゃんが感情を露わにするほど、シビアな展開がよく見られました。ストーリーの軸として、吹奏楽部全体で全国を目指す目標を適当に決めたため、最初は誤魔化しながら部活動を励んでいた部員たちですが、顧問の滝昇により、その甘えは全部ぶっ壊されました。そんな中でバックレようぜと考える部員もいましたが、顧問に対して「これ以上負けたくない」という根性が見られるようになり、見事に本編の後半では吹奏楽部全体でコンクールに全力で臨む姿が描かれました。各アニメで部員同士が和気藹々と目標を目指す姿はよく描かれていますし、和気藹々ではなくともお互い目標をもって切磋琢磨に挑む姿もよく描かれています。ただこのアニメだけはそういった和気藹々・切磋琢磨とはかけ離れた、己自身との戦い、あいつには負けたくないといった、自己中で卑しい感情も部分的に描かれていたと感じます。もちろん綺麗に描かれているのは大半ですが、なんといっても本編の登場キャラのほとんど我が強かったので、アニメ的には綺麗でも、言動はシビアなものが多かった気がします。特に不真面目代表の夏紀先輩や、普段は温厚だけど向上心が高い莉子先輩、部活と塾の両立に一番現実感を現していた葵ちゃんなどは久美子ちゃん以上に冷めていた部分も多く、三人がそれぞれに吹奏楽部全体の雰囲気の変化をうまく描かれていたように思います。しかも三人とも最終的な展開自体がアニメとは思えないぐらいシビアだったので逆に現実的で魅力的でした。またその中で高坂麗奈の言動が一番我が強く魅力的で、それに引力という形で引っ張られる久美子ちゃんの構図がすごく良かったのかなとも思います。

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ということで本当に部分的にしか語れませんでしたが上記以外に響け!ユーフォアニムではいろんなキャラクターの感情がぶつかり合っていますので、青春ストーリー好きにはぜひ見てほしいです。しかも一波乱も二波乱もあるので、ひねくれた観方が好きな方にもお勧めしたいですね(笑)

続編では各キャラのどのような感情のぶつけ合いがあるのか今から楽しみです。ちなみに原作者は22歳の現役女子大生であり、吹奏楽部にまつわる知人・友人のエピソードをもとに本を執筆されたようです。あまりにもリアルな部分をまとめたため、中にはシア後まで読めないという意見もあったとのこと…w

※上記はとある番組での特集です。原作者のインタビュー付きです↓

 

 

 

 

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