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【アニメ 感想】『昭和元禄落語心中』落語パートの臨場感がたまらない件

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1月も2週目に入り、そろそろ正月休み気分から社畜気分に戻りつつある今日この頃で1月から放送された冬クールアニメも続々と感想記事やツイッターでの実況が見られてきました。

そんな中で、個人的に気になった作品が『昭和元禄落語心中』と『僕だけがいない街

2作品においては原作漫画があるので元々知っていた方もいるかと思いますが、私からすれば両方とも原作未読だったため第1話の引き込ませる演出展開には惚れ惚れしました。現段階では2作品が今期の中でもお気に入りです。

 

僕だけがいない街はミステリーな部分が多いので原作未読な私とすれば、1話ごとにブログで考察や感想をつらつら記述するよりは、全部見てから時間があれば思いっきり感想を書こうと感じました。そういう面では次回からも楽しみでしょうがないです。

逆に「昭和元禄落語心中」については第1話で見せた落語パート『出来心』があまりにも素晴らしかったのでここで少しまとめたいと思います。

 

昭和元禄落語心中 あらすじ

舞台は昭和50年代頃。刑務所を満期出所した元チンピラの与太郎は、1年前に慰問で訪れた落語家の八代目有楽亭八雲演じる「死神」を聞いて感動し、出所後そのまま八雲が出演している寄席に押しかけて弟子入りを申し出る。内弟子をこれまで取っていなかった八雲だが、彼なりの考えで与太郎に付き人として行動を共にすることを許され、家では八雲の養女・小夏と出会う。

昭和元禄落語心中 - Wikipedia

 

そして落語「出来心」が与太郎が八雲に弟子入りした後、チンピラ時代にお世話になった兄貴と出会い、昔との決別を含めて、作中では最初に披露した寄席になります。

落語『出来心』とは

出来心(できごころ) 落語: 落語あらすじ事典 千字寄席

この出来心がドジで駆け出しの盗人が、親分から廃業しろと言われつつも、空き巣狙いと見つかった時の泣き落としとして「つい出来心で」という台詞を伝授してもらい、盗みを図る話です。この親分と盗人の組み合わせがまさに与太郎と第1話で登場した兄貴の組み合わせで、落語を馬鹿にしていた兄貴が与太郎の落語を聞いて思わずが吹いてしまうところはとても印象的でした。

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しかもこの落語パート、出来心の登場人物である盗人がまさに与太郎と同じような立場なのでよく演出されるイメージ画で進めるかと思いきや、1から最後まで、与太郎の落語のみで構成されたところは意外かつ今作の魅力な部分かと思いました。与太郎自身が動きとしゃべりで盗人と親分、家主と大家を演じる。落語では普通のことですが、アニメでイメージなく落語を突き通すところはすさまじかったです。。

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与太郎のしゃべりと、緊張と・揚を演出するかのような垂れる汗。声優の関智一さんの迫真の演技とスタッフ陣の演出、キャラの描き方、それをジャズなBGMで綺麗にまとめる。。すべてがマッチし、見ていて思わず寄席に居座っていたかのように馬鹿笑いしてしまいました。これアニメだよな?と疑問を抱いてしまうぐらい、見ていたのが落語そのものと思ってしまう臨場感を味わえるパートでした。さらに作品としてもしっかり起承転結を描かれており、八雲が与太郎の兄貴に「よく「どうして落語なんだ」と聞いてくれた」と話し、落語の落ちである「つい出来心で」とつながるところもしびれましたね。うん、第1話から最高です。

 

昭和元禄落語心中』1話にして、素晴らしい内容で次回からも続きが気になるところです。今回「出来心」を中心に描きましたが、八雲が話した鰍沢与太郎のいびきの構成もよかったですね。最終的に八雲の怒りに触れてしまい、1話後半にして破門を食らうのはびびりましたけど、落語中にみせたイメージ図となる吹雪と銃口が、八雲と与太郎のその後を表しているかのように、そういった面で落語の題材とアニメでの雰囲気を合わしているのかなと感じます。

 

ということで、次回からは過去パートに移るようでその中でも亡くなった2代目助六と八雲二人の過去話がどのように描くのか、その中で、落語の題材はなにか?いろいろと気になってしょうがないです。まさか落語アニメでここまでハマるとは。。まだ1話だぞ?(笑)でも引き続き注目したところです。